オーストリア

ヨハン・ハムザ

Johann Hamza

1850 – 1927

19世紀後半のウィーンを中心に活躍した風俗画家。モラヴィア(現在のチェコ)に生まれ、ウィーン美術アカデミーでエドゥアルト・フォン・エンゲルトに師事し、1880年には同アカデミーの会員に選出された。

当時の富裕なブルジョワ階級の優雅な生活情景や社交の場を主題とし、物語性に富んだジャンル画(風俗画)で大きな成功を収めた。

ロココ・リバイバルの影響を色濃く反映した作風が持ち味で、18世紀の華やかな衣装を纏った男女の恋の駆け引き、洗練された室内での弦楽四重奏、静寂な図書室での読書風景などを好んで描いた。

カンヴァスではなく木製パネルを支持体として用いることで、衣服の絹やレースの質感、重厚な家具の細工などを極めて滑らかかつ緻密に描写している。

緻密なディテールと巧みな光の表現によって、理想化された「古き良き時代」の郷愁を見事に描き出し、オーストリア国内のみならず国際的にも高く評価された。

なお、息子のハンス・ハムザも父の工房で学び、後に画家として活躍している。

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