The South Ledges, Appledore(アップルドア島の南の岩棚)
1913年
アメリカ印象派海
まばゆい陽光の下、青緑色にきらめく海を見下ろす白い岩場。 つば広の帽子にそっと手を添え、静かに海を見つめる白いドレスの若い女性。
この美しい絵は、アメリカ印象派の巨匠チャイルド・ハッサムが毎年のように夏の休暇を過ごした、活気あふれる人気リゾート地での一コマ。
でも実は、描かれている静寂な雰囲気とは裏腹に、当時の島は観光客や文化人でごった返す「混沌とした群衆」にあふれていた。
ハッサムはあえてその喧騒に背を向け、ただひたすらに人気のない荒々しい海岸線と水面の世界を描き続けた。
さらに、この作品が描かれたのは、彼をこの島に導き、芸術家たちの中心的存在だった親友の詩人セリア・サクスターが亡くなってから20年近くが経った頃だった。
印象派特有のまばゆい光と鮮やかな色彩で描かれた夏の光景でありながら、海を向いて座る女性の後ろ姿には、過ぎ去った時代への深い郷愁と切なさが漂っている。
彼を魅了し続けたのは、華やかなリゾートとしての島ではなく、友との記憶が息づく、この波と岩肌が織りなす孤独で変わらない美しさだったのかもしれない。
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アメリカを代表する印象派の画家であり、「10人会(The Ten)」の創設メンバーの一人。
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