人生に一度は、経験したことがあるはずです。
永遠に続いてほしいのに、終わりが見えている瞬間。
好きな人との別れ際
旅の最終日の朝
子どもの寝顔を見ている夜
その瞬間、人はなぜか 時間が止まればいいと思う。
今日紹介する絵画と音楽は、200年の時を隔てながら、その「同じ感情」を持っています。
まず、この絵を見てください。

フランチェスコ・アイエツ「接吻」1859年 ブレラ美術館蔵
薄暗い石造りの回廊。
しかし二人の姿だけが、ドラマチックな光に照らし出されている。
その光の中で、兵士が女性の唇にキスをしている。
ただ、彼の左足が、階段にかかっている。今にも、立ち去るように。
この絵を見て、あなたは何を感じましたか。
「美しい」と思いましたか?
それとも、どこか切ない感じがしましたか?
その感覚を、少し覚えておいてください。
この絵には、隠されたメッセージがある
1859年、イタリア。 この国は長年、オーストリア帝国の支配下に置かれていた。人々は統一国家を夢見て、地下で密かに動き続けていた。
そして、大国フランスと秘密の同盟を結び、共に戦う準備を進めていた。
画家アイエツは、その時代の空気をこの「キス」に込めた。


















